なる楽生活

なるべく楽に、なるべく楽しく。日々の暮らしの雑記。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

2ヶ月ほど自宅勤務と登園自粛を続けて骨身に沁みたこと。

 

娘はわたしにとって、ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

 

そういう映画と小説もある。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (字幕版)

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
 

(映画は公開当時六本木で観た。といっても前半眠ってしまってきちんと観ていないので、感想は述べる立場にない。その後、「五行」まで歩いて、濃くて美味しいラーメンを食べたことは覚えている)

 

娘はたいてい機嫌が良く、聞き分けも良いので、親として振り回されることが少ないほうだと思う。

そんな娘でも、「わたしを見て!」「わたしの話をしっかり聞いて!」という時はもちろんあり、それがビデオ会議中だったりすると、わたしは逃げ場がなくなってしまう。

『業務は完遂する』『子守もする』「両方」やらなくちゃあならないってのが「自宅勤務」のつらいところだな。

そして、荒木飛呂彦先生が生み出す言葉の汎用性の高さに気づいたりもする。

 

会議前には「今から会社の人と大事なお話をするから、30分くらい娘ちゃんとお話できないんだ。お喋りしてるんじゃなくて仕事だからね! それが終わったらいっぱいお話しようね」などと言い聞かせてはいるものの、まぁ、絵を描いてたらその30分の間にものすごく良い作品ができてありえないほど誰かに見てほしくなることもあるよね… わかる。

 

そんな時は遠慮なく画面に映り込んで「ままあーーー見て! にじいろのワンピース、かわいいでしょ? ねぇこれ誰? やっぴぃー! はろー?」と捲し立てる。

即座にミュートをクリックする。

そしてsorryとタイピング。取り急ぎ。

 

わたしの仕事が妨げられるのは良いのだ。

娘はわたしの家族なので、これはもう避けられないイベント。

でも、無関係の同僚たちの仕事の邪魔をするのは申し訳ない。

気のいい人たちなので、みんな表面上はニコニコしてhelloとかcuteとかchubbyとか言ってくれるけど、こんな会議早く終わらせてさっさと自分の仕事に戻りたいよね! 大変申し訳ございません。

 

…という時に冒頭の結論に至った。

娘との距離がありえないほど近いというのは感じていたけど、おまけにものすごくうるさいなと実感した。

 

ただ、同時にこんなことも思う。

きっと今は、娘にとってもわたしはものすごくうるさくて、ありえないほど近い存在だろう。

いつもそばにいて何か話しているし、少なくとも一日2回、朝晩ぎゅうぎゅう抱きしめている。

でも、成長するにしたがって、わたしの声は娘には届かなくなり、ありえないほど近い距離に居座り続けられなくもなるだろう。

娘にとってありえないほど近い、かけがえのない存在が、いつかわたしたち以外にできますように。

 

 

さてさて、オフィスで仕事していると、仕事だけに集中すれば良いなんて、こんなに楽して本当に良いんですか? と物足りなさを感じてしまい、わたし、みんなのお昼UberEATSでオーダーしますよ! と、オフィスおかんとして手を挙げてしまった。

娘と暮らすうちに、わたしなりに、すっかり世話焼きになっちゃったんだなぁ。

いや、もしかして片手間で仕事できるくらい効率良くなったのだろうか?

こんな風に調子に乗って、重要な何かを忘れていたり、ミスしていないと良いのだけど。