パスポートの「残存期間」に要注意! 2019年秋・3歳娘とマレーシア子連れ旅行・プロローグ
2019年秋、夫がマレーシアに遊びに行こうと言うので、海外旅行の計画を立てた。
わたしが何度か出張で行ったクアラルンプールの印象は、都会・安い・いつのまにか歩道が消える・ところにより凄まじく汚い、だ。
クアラルンプールに行って、娘ちゃん面白いかな? とわたしが眉をひそめると、夫はランカウイにも行こうよと言う。
マレーシアに何度も行きながら、KLしか知らず、ランカウイがどんなに素晴らしい島かなんて、この時は全然知らなかったのだ。
今なら、KLIAからすぐエアアジアに乗って、ランカウイに行きたい。
それくらいいいところだった。
マレーシアは物価が安く、五つ星ホテルにも格安で宿泊できる。
英語も通じるので、コミュニケーションも問題ない。
夫はジ・アンダマンというホテルが良いんじゃないだろうかとネット情報を送ってくれた。
異議なし!
ホテル予約は夫にお任せする。
予約念の為パスポートの有効期限を見ておきなよ、と言っておく。
パスポートの有効期間が少ないと、搭乗できなかったりするからね。
これは長年海外出張するおじさまたちに繰り返し繰り返し言ってきたことだ。
夫は長年愛用してボロボロのスイムウェア、他人の格好にほぼ興味がないわたしが見てもちょっと年季が入りすぎというか、いつ秘部が露わになってもおかしくないほど擦り切れていたそれを、この旅行を機についに新調することに決めた。
リゾートホテルに宿泊するからと、リゾートくさい柄の、ついでにラッシュガードまで揃えていた。
夫は全身脱毛に通うツルスベお肌の意識高い系男子なので、日焼け厳禁、紫外線は天敵なのだ。
わたしたちのマレーシア旅行計画はこんな感じだ。
0日目 深夜便で羽田からKLIAへ
1日目 KL市内観光①
2日目 KL市内観光②
3日目 午前中KLIAからランカウイ島へ
4日目 ランカウイ島
5日目 午前中ランカウイ島からKLIA、午後の便でKILAから羽田へ
出発当日、夫は関西に出張していて、羽田で落ち合うことになっていた。
パスポートだけは忘れたらいかんと、家族3人分をバッグに入れる。
そこにそれぞれのEチケット控えを挟んだ時、気づいたのだ。
夫のパスポート残存期間が4ヶ月しかない!
マレーシアに入国するには、パスポートの残存期間が6ヶ月以上必要だ。
これじゃあマレーシアに入国できないというか、日本を出国できないのでは?
夫にすぐ連絡する。
とりあえず羽田行って、行けるところまで行ってみよう、ダメならもう仕方ないと腹をくくる。
チェックイン機でチェックインはできた。
イミグレも通過できた。
もしかして、行けちゃうのか? と淡い期待を抱くが、それを打ち砕かれたのが予想外のANAラウンジだった。
ラウンジに入ろうとすると、受付のお姉さんたちがざわついている。
そして別室で説明される。
残存期間が足りないのでご搭乗いただけません。
最近マレーシアは厳しいので、数日足りなくても入国できないんです。
そうですかー、でも、家族も一緒で3人で行動するし、必ず帰りの便で日本に戻るので、今回は許してってマレーシアの入国の偉い人に言ってみてもらえませんか? とお願いして、でも結局マレーシア側にお断りされてしまった。
娘にどうする? と訊いてみた。
お父さん、パスポートが古くて飛行機乗れないんだって。
みんなで行くのやめて、東京で何かして遊ぶ?
お母さんと二人でマレーシア行く?
どっちでもいいよ。
娘が「お母さんと二人でマレーシア行く!」と言ったので、図らずも母娘二人旅となってしまった。
その後は猛スピードで二人分の荷物だけを機内持込OKサイズのスーツケースに詰める作業に追われる。
一眼レフを持って行きたかったが、多分一眼を構えられないかも、それに嵩張るしと諦める。
きっとこの時の旅の荷物はいつになく厳選されていたことだろう。
旅行を楽しみにしていた夫を置いて二人で行くことは悲しいし、何度か行っているとはいえ、海外で3歳の娘と二人は気持ちの休まる暇がなさそうだなぁと不安もあり、旅の高揚感がまるでない出発となってしまった。
教訓。
パスポートの残存期間は必ずチェックしよう!
機内で眠る娘
つづく