親子で楽しむKLシティギャラリー 2019年秋・3歳娘とマレーシア子連れ旅行(3)
クアラルンプールの年間平均気温は27°C、平均最高気温は31°Cらしい。
つまり大抵暑い。
娘が暑さでバテて具合悪くなるとせっかくの旅行が楽しめないので、室内で過ごす時間を多めにしたいと考えた。
羽田から深夜便を利用すると、KLIA到着は翌朝6時。ゆっくり朝食をとっても、朝早くから時間ができる。
オープンが早い施設はないか探して、KLセントラルからも近い(と言ってもGrabを利用して移動した)クアラルンプール ・シティ・ギャラリーへ行ってみた。ここは朝9時から開館している。I♡KLのオブジェが有名なところで、日中は写真撮影のために行列ができるのだという。直射日光浴をびて30°C以上の暑さの中待つなんてしんどいのに、頑張れる人もいるんだなぁ。待つのも楽しいからできるんだろう。いいなぁ。
急遽娘と二人旅になったので、好奇心の赴くまま行動しがちな娘から目離せないという緊張感と、娘のそばにいる唯一の保護者としての使命感で、いまいち楽しめていないわたしに、エントランスにいたおじさんが「誰もいないなんて珍しいぞ。このぷくぷくのお嬢ちゃんと写真撮ったらいいじゃないか。俺が撮ってやるよ」と笑顔でぐいぐい迫ってくる。娘が「このおじさん何て言ってるの?」と同時通訳を要求する。写真撮ってあげようか? って言ってくれてるよと娘と話しつつ、この人は善意で言ってるんだろうか? 笑顔が余計怪しい。もしかしてiPhoneを狙ってるんじゃないだろうか? iPhoneが無くなったら一巻の終わりだ。このおじさんがiPhone持って逃げたら追いつけるだろうか… とぐるぐる考える。たぶん追いつけるな、と踏んで撮影をお願いした。
いつでも走り出せる構え
果たしてiPhoneは無事戻ってきた。親切なおじさんだったのだ。疑ってごめんなさい。
おじさんはわたしたちを館内に誘い、「そのでかい荷物は預かってやるよ。これが引換券だ」と、番号の書かれた札を差し出した。そして同じ番号札を荷物にくくりつけ、角に放置(したように見えた)。
ありがとう、でもあんなところに置いて大丈夫? 盗まれない? と聞くと、おじさんは「俺が責任持って見張ってるから絶対大丈夫だ!」と言いおき、再び真っ赤なオブジェのもとに歩いて行くのだった。
館内は、KLの歴史が学べるコーナーから始まるが、娘は全く興味が無いのでずんずん進む。
階段を上って2階へ行くと、フォトスポットが沢山あり、観光客が思い思いにポーズを決めて写真を撮りまくっている。目線ください、目線外してください。推定素人にここまでされると清々しい。もっと斬新なポーズが見たい。
彼・彼女らは撮影が終わると順番を待っているわたしたちに「ウフ。お待たせ」という感じのジェスチャーをしてくれて、娘を撮影していると背後で"super cute" "adorable"と盛り上げてくれる、フレンドリーな人たちだった。
観光名所が書かれた門
このギャラリーは、KLっていいところだよ! と言いたいんじゃないかな、ということは何となくわかった。全館、KL愛が溢れている。表のI♡KLは、このギャラリーの叫びだ。朝のKLもいいし夜のKLもいい。見るところ沢山あるよ。わかったらさあ行ってらっしゃい。と観光客を市内各所に送り出すお母さんという感じの場所だった。
KLはご飯も美味しいよアピール(上段)
木工製品メーカーのARCHが運営しているので、ARCHの製品が沢山購入できる。細かくて思わず見入ってしまう。娘がお土産を買いたいと言ってマグネットを色々選んでいた。これはおじーじに、これはおばーばに。お父さんにもあげたいね。我が家の冷蔵庫には旅先で買ったマグネットがびっしりなので、またコレクション増えるなぁと思った。だいたいこういう観光地のマグネットは磁力が弱くて非実用的なのに、つい買ってしまうのだ。
お土産を選んでいる間、不快な臭いが気になっていたが、それの正体はドリアンだった。
併設のカフェが見事にドリアンだらけ。カラフルなガラスの窓をバックに、禍々しい黄緑色の突起で埋め尽くされたショーケースがあった。
ドリアンもその愛好家を否定するつもりはないが、個人の嗜好としてわたしはあの味も臭いも苦手なので、ドリアンしか選択肢がないのなら何も飲み食いしなくていいなと、ギャラリーを後にした。
初めてインドネシアでドリアンを食べ、その後何度歯を磨いても息がドリアン臭くて、ゲップもドリアン臭くて、食欲が消失し、吐き気に苦しみ泣いて過ごしたらドリアンが苦手になっていた。食わず嫌いではないのでご容赦いただきたい。
併設のドリアン臭漂うカフェ