令和のポテトサラダ論争
お料理名人を目指す娘にポテトサラダを作ろうと言われ、重い腰を上げた。
ポテトサラダは美味しい。
自分で作ったのも、お店で買ったのも、居酒屋で食べるのも。
さて、「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と赤の他人である男性が、買い物中の女性に言ったことが話題になっている。
ポテトサラダを作る手間をこの男性は知らない、とか、母親に手作りの食事を提供する役割を押し付けている、とか喧々囂々としている。
しかし、わたしはそれ以前の問題だと思う。
これは痴漢だ。*1
自分の欲求を満たしたいというだけの極めて身勝手な理由で、主に女性に対して何らかのアクションを起こす人は痴漢だと思う。
わたしはよく道を尋ねられるのだが、それと同じくらい非常識な人に絡まれることが多い。
これはわたしが普段ぼーっとして暇そうで、隙があるのだろう。
性的ないたずらでなくても、わたしが見ず知らずの人間の、わたしに向けられた言動で不快に感じた時は、その人たちの問いかけには絶対に答えない。
徹底的に無視する。
夜道を歩いていて、甲虫にぶつかられる程度の不運だったと思うようにする。
(余談だが、わたしは性的ないたずらを仕掛けてくる痴漢には遭ったことがない。これはわたしの背が高いからではないかと思っている。性的ないたずらをされた場合の恐怖と羞恥はいかほどのものか。どうすればいいかわからないだろう。)
それでも閉鎖空間で絡まれ続ける時は、出来るだけ大きい声で「やめてください」と言う。その種の人々は反論されると予想していないのか、分かりやすく怯んで去ってくれる。
それにしても電車や人気のない道だけでなく、スーパーとは。あらゆる場所に痴漢は現れるのだな、と認識を改めた一件だった。
不運にも痴漢に絡まれたこの女性は、家族にその変な人の話を気の済むまで聞いてもらって、すっきりしてお休みになって、今はすっかり元気になっていることを願う。
いい人生は、常に幸運な人だけのものではなく、不運に見舞われてもそれを聞いて共感してくれる誰かがいる人のものでもある。
わたしはネットで踊るポテトサラダに洗脳され、またパルシステムで「産直じゃがいものサラダ」150gx2個(税込322円)を注文した。
最新鋭の化学調味料でも使っているのか、すごく美味しくて気に入っている。
美味しく楽しく食卓を囲めば、それでいいんだよ。
*1:ばかな男。おろかもの。痴れ者。