ムレスナティーと義妹
義妹(弟の妻)が好きだ。
6年前に、弟が「(義妹)さんと結婚しようと思ってますッ!」と彼女を連れてきて以来、その人柄の素晴らしさ、心の広さ、気配り力、酒と活字とアニメと漫画が好きなところに惚れている。わたしに「鬼滅の刃」全23巻を貸してくれたのが義妹だ。
先日、「鬼滅の刃のファンブックが面白かったので、お姉さまもぜひ読んでください」と小包が届いた。
中にはファンブックだけでなく、ムレスナティーの箱が入っており、どうしてこの子はわたしの好きなものがわかるのかなあとニヤニヤしてしまった。
ムレスナティーをご存じだろうか。
みんなに「真の紅茶文化」と「本物の感動」を伝え続けたい… なんて言うと堅苦しいけど、要はぼくたち、ハイクォリティーな紅茶を飲んで幸せになりたいよねェッ! みたいなテンションで綴られた、スリランカの紅茶王ムレスナさん語録が最高に楽しいパッケージの、高品質な紅茶を販売している紅茶専門店である。
紅茶の味がとても美味しいことに加え、その美麗なパッケージ4面に渡り印刷されたドビィ~ン!なムレスナ語録の虜になっている。「ムレスナさん語録」と書いてあるのに、その下のサインはDavid Kと読める。一体どういうこと… そこも含めてツボだ。
我が家にいる鬼滅の人たちとムレスナティー
さて、今回義妹が選んでくれたのは「桜色のパステル」。ブレンドの名前がちょっと思いつかないような感じ。
フレーバーの説明は「淡いイメージなのねェッ、年に一度しか咲かない桜をさくらのようなイメージの紅茶を年中おいしく飲んで頂きたいからさくらんぼと白桃とメロンの香りでバランスをとりました。ムレスナさんやりましたぁー。」ところどころ「ん?」と思う箇所があるがそこはスルーする。
この説明を読むまで、マスカットの香りかと思っていた。すっきりさっぱりして、紅茶の渋みがほとんど感じられない。ストレートで飲むのが美味しい。くどくない香りがいいよねェッ。この紅茶を飲むとムレスナさんが軽く憑依する。
「桜色のパステル」のパッケージのムレスナさん語録もまた最高だった。
心を大きくして
太陽のような人になろうよッ。
毎日、なんのために働いているの? とかどうしてこんなことしないといけないの? とか、いろいろなことが、ありますよねェッ、でも、心に火をつけて、もう一度原点にもどり、生きていること… そして、そこに純に”有難い”っていう想い? そうやって、地道に生活していこうよォッ。 だって、年一度、必ず咲いてくれる桜はぼくたちに、短い期間だけれど、くる年くる年、絶対に咲かないことはなく”また来たよッ”って言ってくれているから…
そうそう、本当にそう。いろいろなことがあった。ムレスナさん、わたしのこと見てた? 何だよおおお またかよおおお って頭の中で何度も叫んでた。あまりにも話が通じない人とのやり取りで消耗してた。話が通じないというか、人生で何を大切にしているかが全く違う人(夫ではない。念のため)との避けられないコミュニケーションに辟易してた。そうだよね、生きていることに感謝して地道に生活していこう。そういうことってすぐ忘れちゃうからねェッ。
ムレスナティーのいいところはまだある。箱の中に入っている「ムレスナティーハウス ベストブレンド120」を読むだけでも楽しい。
例えば、「京都四条の香り」は「京都の町を歩いていると、なにげに漂う香りをイメージしてトルキィシェ・ローズにジャスミンを加えた紅茶。ムレスナさんはいつもオーセンティックな気分なのです。四条でまったり…YEAHー!!」というもの。
YEAHー!!って叫びながら四条でまったりする男、それがムレスナさん。
つまり、何が言いたいかというと、紅茶のクオリティーもパッケージも語録もすべて含めてムレスナティーは最高ということ。そして、それをプレゼントしてくれる義妹もまた最高ということ。
弟が夫婦喧嘩の愚痴を言ってきたとき、義妹を溺愛するあまり、「わかった。とりあえず『ぎぼむす』の綾瀬はるかばりに義妹ちゃんに土下座して」と言い、姉ちゃんは俺の話を全然聞いていないとすねられたことがある。ここで実弟側につく奴がいるか! 自然とそんなふうに思ってしまうほど、とにかく気の合う義妹ができてわたしは嬉しいよォッ。
(面倒くさい義姉だな、って思われていないか、実はちょっと心配なゆきやまさん、ひとりつぶやき語録ドビィ~ン!)