なる楽生活

なるべく楽に、なるべく楽しく。日々の暮らしの雑記。

新しい友達、「何食べ」仲間

4月に祖母を亡くして、ぼーっとする時間が増えていた。お葬式にも行けず、祖母とのお別れができずに、気持ちの整理がつかなかったのかもしれない。祖母が買ってくれた娘の服を姪におさがりに出した時など、なんとも言えない気持ちになり、涙が出たりした。姪にも着て欲しいのだが、手放すのが寂しかったのかな。

それでも仕事をして家事をして、家族や友人たちと過ごす中で少しずつ気持ちが落ち着いてきた。

 

最近、とても嬉しいことがあったので書く。

娘と0歳児クラスからずっと一緒のAちゃんのお母さんと友達になった。これまでも週末に公園で顔を合わせることが多く、一緒に遊んだりはしていたが、これはいわゆる「ママ友」かな、と思って心理的間合いを取っていた。

娘の同級生の保護者とはどの程度の距離感で接すればいいのかよくわからないのだ。

 

しかし、共通の趣味とはいいものだ。

先日、保育園の帰りの時間がAちゃんと一緒になり、4人で某ドラマ(原作は漫画)のロケ地を歩くことがあった。

「ここ、〇〇のロケ地なんですよ、あの二人が歩くシーンの撮影してました」と関係者でもないのに得意げに話すと、普段物静かなAちゃんのお母さんはわたしの袖を掴み、「うそ! わたし〇〇大好きで… うそ… ああどうしよう、変な声出しちゃってすみません」と興奮しつつ動揺したのだった。

好きなものが同じという喜びと、あのロケ地と知らずに歩いて「実は…」とカミングアウトされた時のこの反応は至極まっとうなものだ! という強い共感を抱き、わたしは一瞬でAちゃんのお母さんを好きになった。

 

Aちゃんのお母さんと好きなものを語り合い、気軽におしゃべりする仲になれたことは本当に嬉しい。今年一番嬉しかったことかもしれない。

真っ暗闇の中を手探りで進むようなあの独特の緊張感を強いられる保育園の保護者付き合い。あきらめずにやってきてよかった。もっと早く話したらよかったね、と言い合うわたしたちは来週「劇場版 きのう何食べた?」を観に行く。平日に休みを取ったので、映画の感想を語り合いましょうということになっている。最高。時に憂鬱な保護者付き合いを投げ出さなかったことへの、天からのご褒美に違いないと思っている。

 

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通勤電車の中で、Sちゃんのお母さんがどう見ても「進撃の巨人」の最新刊を読んでいるのを見た時も、ここで「わたしも進撃の巨人好きです」って声を掛けても良いのか? Sちゃんのお母さんは趣味をオープンにしたくないかもしれないし… いや、わたしなら「Yさんも進撃の巨人お好きなんですね」って声かけられたら嬉しいけど… と悶々としてしまって、乗換駅で降車してしまった。

 

Aちゃんのお母さんとの成功体験をもってしても、Sちゃんのお母さんに趣味の話は振っていいのかわからないので、ここはひとつ進撃の巨人とサンリオのコラボ商品の一つでも買って、バッグに付けてアピールするところから始めようかな、と逡巡する日々だ。

 

11月12日には何食べ最新刊が出るし、来週は映画を観るし、スピッツの「大好物」もいい曲だし、おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。